ブランド創りの極意

News Pics の番組「OFFRECO.」にて

「ブランド創りの極意」の回を見た。

 

ちなみに「OFFRECO.」とは、

当事者や専門家を招いて企業や業界、ビジネスの「ここだけの話」を深堀りしていく番組。

平成ノブシコブシの吉村崇さんと、

産業医の大室正さんが

レギュラー解説員として進行している。

 

さて、

今回のゲストは、

トヨタ自動車LEXUSブランドを育てた高田敦史氏、

インスタグラムの火付け役である長瀬次英氏、

資生堂時代最年少ブランドマネージャーとして活躍した現ユーグレナの工藤萌氏、

サントリー「角ハイボール」などのヒットブランドを手掛けた齋藤太郎氏の4名。

 

まずは、ゲストスピーカーさん達が

自身の経歴やブランディングについて

少し俯瞰した言葉で話をし始めたところ、

「わたくし今暗闇の中を一人で歩いています!!」と視聴者目線で一旦話を切り、

整理してくれる吉村さんの言葉に

フォローで出た大室さんの名言。

ブランディングする人は一旦抽象化するんです」

 

エルメスは馬具のメーカーだった。

しかし車に移っていく時代のなか、

もう一度自分たちの価値を考えようということで

"最上の革製品をつくること"

と抽象化した。

そうすると、バックでも良いのでは?

と再具体化したことで、

現在のエルメスというブランドに繋がっている、という話。

 

このフォローで、このあとの流れが

軸にぶれることなく聞きやすくなった。さすが。

 

そして吉村さんが「圧倒的素人」の立場をとって、

そのまま内容がスルーされないように

止めたのもさすがの実力。

 

さて、内容で特に興味をそそられたのは、

インスタグラムのブランディング ストーリー 。

 

「目の前に広がっているその人にしか見えない景色を共有しよう」

がインスタのコンセプト。

 

日本人は言語が弱く、写真でメッセージ性を伝え受け取るという性質が

インスタと非常に相性が良い。

 

もともとmixifacebookという先発がいるなかで、インスタが掲げたのが

「ラグジュアリーブランド」。

素敵な写真が流れてくることが前提で、

プラットホームが高いレベルで維持されることに重きを置いた。

だから最初に使わせる人は写真が上手い人でなければならない。

 

そのための施策としてまず、

綺麗な写真を持っている企業と組んだ。

 

当初から綺麗なレベルの高い写真が流れることで

「私もこんな写真が撮りたい!」から

インスタ映え”という言葉ができたように、表現性の高い写真が掲載されるプラットフォームというポジションを確立させた。

 

たしかにおじさんの食べたラーメンの写真とか載ってないもんね。笑

 

興味深い内容はいっぱいあったが、いったんまとめ。

(1)ブランディングは一旦抽象化すること

・色彩講座で抽象化することを教わっていたけれど、ここで繋がってくるとは。

ブランディングマネージャーは事象を一旦抽象化してまた具現化していく作業をする。

・メモの魔力でもそうだけど、「事象を"具体化と抽象化"を繰り返し、"転用"していくこと」

は学びを深めて創造機会を与えてくれると思う。

 

(2)ブランディングは我が子を育てるようなもの

・前職では社長や部長の考える軸がブレブレ。ブランディングの前に、目先の利益をとるセールスライティングなどに振り回されてきた。

・我が子のように育てる愛情が必要不可欠。制作会社さんも、単なるクライアント目線ではなくパートナーとして我が子を一緒に育ててくれる人かどうかを見極めなければならないし、自分がクライアントとなる場面では、いかにその人のブランドを愛していくかが重要。

・もしフリーでコンサルやスタイリストなどをするときには、いかにその人のブランドを一緒に育てていくか、愛情をもって伝えるかを意識する。軸と熱量を大切にする。

 

(3)マーケティングはポジショニング

・たしかに以前まよまよ先生のライティング講座で、

「ポジションをずらせ!電マの法則」というものがあったな笑

・一定の位置を確立することが大事で、

少し大多数とズレたポジションをとることが重要。

吉村さんが思うポジショニングできている芸人は

又吉さん、キングコング西野さん、南海山ちゃん だそう。

・ファッションライターなんだけど、色/素材/形をすべて解説・提案しているスタイリストさん、ライターさんはあんまりいないかも?

 

今日も面白い一日だった。